今回は、犬や猫の話から離れて、ハムスターのお話をしたいと思います。

▼ハムスターにはジャンガリアン、ロボロフスキーなどドワーフと言われる
小さい種類、ゴールデンハムスターと呼ばれる大きい種類があります。キン
クマや長毛ハムスターなどの名前で売られているハムスターは、ゴールデン
ハムスターの毛色違いです。いずれも砂漠や半砂漠の地中に穴を掘って住み、
植物、虫などを食べて暮らしています。寿命はおよそ２〜３年ぐらいです。

▼食べ物はハムスターフードを使うのが普通です。ただし、トウモロコシや
ヒマワリなどとミックスになったタイプのものを使うと好きなものだけ食べ
て、嫌いなものは結局食べていないということが起こりますので、ペレット
タイプのものを使うといいでしょう。ヒマワリの種はどのハムスターも大好
きですが、ヒマワリを食べ過ぎると肥満、骨折の原因になりますので１日に
せいぜい１，２粒にしてください。その他おやつとしてチーズ、煮干し、果
物、野菜、豆腐などを与えることができますが、いずれもあげすぎると肥満
の原因になり、病気になりやすくなります。人間から見てほんの小さなひと
かけらでも、彼らには結構な量です。

▼ハムスターは、寒暖の差にとても弱いです。夏は冷房、冬は暖房を入れて、
一年を通して15度から28度ぐらいになるようにしてやってください。冬は冬
眠すると思われている方も多いのですが、飼育下では十分な冬眠の準備がで
きないので、冬眠状態になってしまうとほとんどは凍死してしまいますので、
低温には特に気を付けてあげてください。

▼ペットショップで売られている子ハム達はたくさんの子が仲良くケージに
入っていますが、ハムスターは基本的に独居性です（ロボロフスキーは複数
で暮せることもあります）。性成熟を迎える２〜３カ月ぐらいになると急に
お互いが鼻につくようになり、命にかかわるようなケンカをしますので、必
ず１匹ずつで飼ってあげてください。

▼普段から餌をちゃんと食べているか、ウンチの数や大きさ、色や形は正常
か、眼の輝きや毛並みはきれいか、体表にしこりなどはないか、などをチェ
ックしてあげてください。教育の為と、世話をお子さんに任せきりにされる
親御さんも多いのですが、必ず大人の方も飼育に積極的に関与してください。
そして調子が悪いかもと思ったら、あまり様子を見過ぎず、早めに受診して
ください。寿命から単純に換算しても人間の１日はハムスターにとっては１
カ月以上に相当します。数日と思っても、ハムスターにしてみれば数カ月放
置されるのと同じことです。小さくても命です。大切にしてあげてください。

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